BtoB企業でもTwitterを利用したSNSマーケティング は可能だが、それを実践するために必要な知識は体系化されていない。

本記事では、BtoB企業のTwitter運用Tipsを体系的にまとめている。

Twitterの使い方

Twitterといえば「つぶやき」という言葉を連想する人も多いだろう。

実際に、Twitterを利用するほとんどのユーザーはツイート(つぶやき)をしたり、誰かのツイートを見て、時には(リプライ)コメントをして交流したり、リツイート(シェア)することで楽しんでいる。

この一連の動作を表す用語はTwitterを運用する上で基本的な共通言語となるため、覚えておこう。

用語

  • RT
    • 「リツイート」、つまり「再投稿」という意味
    • ほかのユーザーや自分のTwitterでの発言をリツイートすることで、その発言をあなたのフォロワーと共有することができる
  • 引用RT
    • 引用RT(リツイート)とは、すでにツイートされている投稿に、自分のコメントを加えてリツイートすること
  • リプライ
    • Twitterでほかのユーザーのツイートに返信をすることをリプライ、または略してリプと言う
    • リプライではツイートの初めに「@+(返信したいユーザーの)ユーザー名」を入力する必要がある

TwitterのKPI

Twitterの運用対象は主に「ツイート」であり、ツイートがユーザーに対してどれだけインプレッション(表示)されたかが、Twitterで見るべきまず最初の指標だ。

表示されることにより単純接触は完了しているが、目的によってはユーザーに何らかのエンゲージメント(アクション)をとってもらうこともKPIのひとつとなるだろう。

Twitterでいうエンゲージメントとは、クリック(画像やリンクなど)、リツイート、返信、フォロー、いいねの数を指す。

ツイートの質を測るには、エンゲージメント率を以下の数式を算出する。

エンゲージメント率=エンゲージメントの合計 ÷ インプレッション数の合計

Twitterの活用事例

実際にBtoB企業がどのようにしてTwitterを活用しているか、その事例を見てみよう。

京都中央卸売市場113号大〆

京都中央卸売市場113号大〆

一般的にはあまり知られていない魚問屋の活動をユルくつぶやくことで、見込み客の拡大に成功している。

趣味層が多いとも言われるTwitterでは、BtoB企業でもBtoCを意識したユルい投稿をすることによって、フォロワーが広がり、見込み客となるファンが獲得できる。

デル株式会社 法人向けテクニカルサポート

デル株式会社 法人向けテクニカルサポート

この企業では、Twitterで「アクティブサポート」を実施することで、獲得顧客の不満を解消し、信頼を得ることでリピート率を向上することに成功している。

サポート窓口をTwitterアカウントととして設けることで、寄せられる質問や問い合わせだけでなく、自社製品に対する不満や不評を見つけ出し、能動的に対応している好事例だ。

炎上に備える

SNSを運用していると「炎上」のリスクが常につきまとうが、「炎上に関しては過度に恐れないこと」が重要だ。

というのも、企業がSNSで炎上するケースのほとんどがSNSの運用が直接の原因ではなく、企業の不祥事など、運用担当のコントロール外の原因で炎上が起きることの方が多いからだ。

むしろ、SNSを運用することでいち早く炎上の種を察知し、迅速に対応することが可能になるため、炎上を恐れずにSNSを運用していきたい。

とはいえ、炎上してしまった際の対応を誤ってはいけない。

特にSNSの不用心な逐次的な対応は火に油を注ぐ結果になりかねない。

よって、SNSを運用する前には、どのレベルを「炎上」として、炎上後の対応フローやマニュアルを必ず作成するようにする。

少なくとも以下の体制・対応を取れるように準備をしておくべきだろう。

  • 運用ポリシーや運用マニュアルを整備して、関係者に教育・周知する
  • 担当者がユーザーからの投稿やコメント、あるいはネット上の話題を定期的にチェックする

また、SNSには「間違った情報が流れた時には自分たちが発信することで打ち消すことが出来る」というメリットが存在する。

普段から炎上リスクに十全な対応を取ることで、悪意のある炎上から身を守ることができるだろう。

Twitterを運用する

コンテンツを発信する前に

ブログ記事を書く

SNSに投稿をするにも、まずはコンテンツをアウトプットする必要がある。

特にTwitterでは140文字までという文字数の制約があるため、質の高い(中身のある)投稿を140文字以内にコンパクトに纏める必要がある。

加えて、フローコンテンツであるため、そのようなアウトプットを継続していく必要がある。

これを習慣づけるためには、前提としてある程度のインプット&アウトプットの意識が高まっている必要があり、この習慣を伴わないSNS運用は1週間として継続できないだろう。

まずは自社・個人のブログでアウトプットをすることでインプット意識を高め、SNSの運用に備えたい。

また、ブログにアウトプットしたコンテンツはストックコンテンツとなるため、SNSから流入させることで後から再利用が可能だ。

プロフィールにこだわる

投稿の質が良くても、そのアカウントが何者なのかが一切不明では、そもそもSNSマーケティングになっていないし、雑なプロフィールではいい印象を与えられず、ファンを増やすこともままならないだろう。

以下の点に注意して、まずはプロフィールに徹底的にこだわりたい。

  • アカウント名は簡潔に
  • プロフィールで自分は何者なのか一言で伝える(例:株式会社〇〇の人事)
  • 自分を代表する過去の経歴は何か
  • 自分の関心のある領域
  • 人間味/親近感を呼ぶ情報

企業名ではダメ?

SNSはそもそも個人と個人のソーシャルであり、企業が割り込む場所ではない。

一部の例として、「シャープ株式会社」や「桂浜水族館」は企業名をアカウント名にして成功しているが、これは投稿の内容が企業アカウントとは思えないほどの面白さがあるからであり、再現性はない。

こういった一部の成功事例はあるものの、多くの企業は企業名ではなく、(特にTwitterでは)個人名(匿名)で運用したほうが成果に繋げやすいだろう。

つぶやいてはいけないことを決める

以下のようなつぶやきはフォロワーに不快な思いをさせ、ひいては炎上に繋がりかねない為避ける。

何かを比較して一方を「下げる」こと

何かを褒めるのは良いけれど、比べた対象が下がるようなツイートはしない。

極度に政治的な意見

政治的意見に関しては人それぞれ。
特に運用してフォローしてくれる人を増やすためには避けたほうが無難。

愚痴、悪口

ごくたまに息抜きとして共感を呼ぶこともあるが、ビジネスアカウントの場合などはやらないほうが無難。

ゴシップ系時事ネタを叩く

感想を述べるを通り越して、”叩く”レベルになるのはいただけない。
意見は人それぞれ。

”内輪のいじり”みたいなのを持ち込む

内輪ノリが楽しそうなのは、場合によっては企業ブランディングにつながるが、「なんでこの人、こんなにあたりが強いんだろう……」みたいに誤解されることもある。

マーケティング手法に則る

SNSマーケティングは感覚でやるものではない。

事前に「何のために」「誰に」「何を」といった根本的なところから考えていく必要がある。

そのうえで、「どのように運用していくか」は「AIDMA」のフレームワークに落とし込む。

認知する・注意を引く 良質なコンテンツで認知と興味を獲得
興味・関心を抱く 興味を持ったユーザーに関与意欲を持たせる
欲求が湧く フォロワーを獲得
記憶する 獲得フォロワーのロイヤルティを高め、継続的にツイート等の発信先リードを獲得
行動(共有)する 更にフォロワーが評判を広めるかのように関わる

また、AIDMAの各フェーズは次のような3つのCXプロセスに分類が可能だ。

認知(注意) 質の良い投稿を続け、いいねがたくさんつくことで「この人なら大丈夫そうだ」と思ってもらう
感情(興味・欲求) 自分のことを知ったユーザーに自分の投稿を何度も見せることで、「やっぱり面白そうだからフォローしよう」と思ってもらう
ファン化(行動) フォローされた段階ではまだファンではなく、「発信内容が役に立つ」「投稿内容がスカッとする」「楽しい、おもしろい」といった感情を持ったフォロワーがファン化する

コンテンツを発信する

新情報をシンプルにわかりやすく流す

発信するコンテンツに困ったときは、まずは新情報をできるだけシンプルにわかりやすく発信する。

内容を一瞬で伝えるために、文章だけでなく画像も挿入する。

https://twitter.com/stage0_jp/status/1272710497247170562?s=20

時間にマッチしたコンテンツを流す

Twitterのタイムラインでは、フォローしているアカウントのつぶやきが時系列順に流れてくるので、ログインした時に一番上に表示されるつぶやきが最も新鮮な情報になる。

例えば、「3時のおやつ」の時間に以下のようなツイートを見れば、想起効果がより一層強まるだろう。

おもしろ・かわいい系コンテンツを挟む

とはいえ、そう毎日新情報が出てくるわけでもなく、やがてネタ切れの状態に陥るだろう。

そういったネタ切れ感を出さずに、かつツイートを継続しユーザーとの関係性を維持するためにも、「ファンを楽しませる投稿」を挟むのが良い。

Twitterには若年層が多く存在し、漫画やアニメネタについて理解のあるユーザーが多いため、比較的ウケやすいと言える。

ちなみに元ネタはこれ

見やすい投稿を心がける

ツイートは140文字以内に収める必要があるが、かといって文字が詰め込まれていると読みにくい。

改行などを用いて適度に空白を開けることで、読みやすい文章を心がける。

また、最も読みやすい情報の見せ方は「箇条書き」だ。

伝えたいことが複数ある場合は箇条書きを用いて読みやすさを追求しよう。

アイキャッチ画像にこだわる

Twitterに自社サイトのURLを貼り付ける際には、アイキャッチ画像のサイズに注意する。

具体的には、以下のサイズ・アスペクト比になるように画像のレイアウトを調整する。

Twitter投稿に最適な画像サイズ

  • アスペクト比:16:9
  • 画素数:1200×675、1280 x 720、1920 x 1080 など

Twitter投稿に最適な動画サイズ

  • アスペクト比: 1:2.39~2.39:1
  • 画素数: 32×32~1,920×1,200、および1,200×1,920

絵文字を使用する

ツイートには文字だけでなく絵文字を使用すると目に止まりやすくなる。

インフルエンサーに絡む

新規ユーザーを開拓するためには、まずは自分のことを知らない人たちに知ってもらう必要があるだろう。

インフルエンサーは「自分のことを知らない人たち」をフォロワーにしており、彼らに絡むことで、上手く行けば取り上げてもらうことができるかも知れない。

よって、インフルエンサーには積極的に絡んで行く必要があるが、絡まれる側にメリットがなければ、あえてあなたを取り上げる必要がないだろう。

絡まれる人にメリットを感じてもらうには、その人に対してポジティブに言及し喜んでもらうことから始める。(ただし、見え透いた媚売りにならないように)

投稿の質を上げる

「投稿の質」とは、「誰にとっての質」なのかを考える。

例えば、あなたが専業主婦だったとして、「米の研ぎ方」に一定の自身があったとする。

しかし、「米の研ぎ方」なんて情報は同じ専業主婦には大した情報ではないし、料理人から見れば取るに足らない情報だ。

多くの人はここで「大した情報じゃないし投稿するまでもないか……」といって発信をやめてしまう。

しかし、実家暮らしが長く米を研いだことがない人から見れば、料理人の無駄のない「米の研ぎ方」よりも、あなたの「米の研ぎ方」のほうが有意義な情報かもしれない。

このように、「誰にとっての質」を考え、自分自身の発信内容が誰にだったら質がいいものなのか、自分のポジションを分析することで、結果として投稿の質を上げることができるだろう。

拡散してくれた人にはきめ細やかに対応する

投稿内容をシェアしてくれたユーザーに対して、リプライ(引用リプライ)で必ず反応することで、興味を持ってくれたユーザーに対して手厚いサポートを行い、サポートを行ったユーザーがまた他のユーザーに広めて行くというループを形成する。

https://twitter.com/sooo_hc/status/1261472210620829698?s=20

ある程度のフォロワー数がいる場合は、引用リプライで反応者にトラフィックを還元することで、反応者のロイヤリティ向上にも寄与する。

すでにフォロワーである人物を更にファン化させ、まだフォロワーになっていない人に対して、フォローしたらこんな感じの会話になると披露しながら、バズり中の利点を活かしていく。

バズるコンテンツ

「リアルかつレアな情報にアクセスさえできれば、インフルエンサーでなくてもバズらせられる」

「バズる企画」を見分ける、便利な四象限マトリクスの使い方|澤山モッツァレラ|note
「バズる企画」を見分ける、便利な四象限マトリクスの使い方|澤山モッツァレラ|note

SNS(に限らず)でバズるコンテンツとは「レアな」コンテンツである。

レアとは、「コモディティ化していない=普及していない何らかの付加価値がある」と定義される。

リアルとは「リアルにしかない情報(ネットに落ちていない)」と定義する。

ネット+レアな情報

ネット(すでにネット上に情報がある)にレア(何らかの付加価値)を足したコンテンツ、つまり、「すでに存在するが、付加価値がついたことで見え方が大きく変わる情報」が「ネット+レアなコンテンツ」である。

すでに存在している情報であるため、何らかの専門的見地からの解説や、他の情報を組み合わせるなどの付加価値が必要となる。

そういった付加価値は相当の知識やスキル(あるいはセンス)を必要とし、属人的になりがちで再現性がない。

つまるところ、多くの人にとっては目指すべきでないコンテンツタイプといえる。

リアル+レアな情報

「リアル+レアな情報」とは「誰も(ほとんどの人が)ネットにあげていない、価値のある情報」である。

企業で言えば、自社の(企業秘密にならない程度の)ノウハウは「リアル+レアな情報」だ。

特にBtoB企業は、実は何の優位性もないノウハウを企業秘密として公開したがらない節があるため、「リアル+レアな情報」が意外と多く社内に転がっているケースが多い。

自分たちでは大した情報でないと思っていても、他社がそれを公開していないのであればそれは「リアル+レアな情報」と言えるだろう。

この情報を発信するのに属人的な知識やスキルは必要なく、万人が目指すべきコンテンツタイプと言えるだろう。

Twitter広告

Twitter広告とは、Twitterのタイムラインなどに表示される広告を指す。

「フォロワー数の増加」や「特定のツイートのリーチ上昇」、「外部サイトへの誘導」「情報拡散」などの目的で利用される。

Twitter広告が表示される場所

プロモツイート

「プロモーション」というラベルがつくものの、通常のツイートと同様にリツイートや返信、いいねをつけることができる。

ユーザーが最もよく目にするタイムラインに表示され、商品やサービスの認知、サイトへの流入が見込める。

プロモトレンド

ユーザーに見られる頻度の高い場所のため、話題に便乗することができる。

プロモアカウント

Twitterアカウントの認知と、フォロワー数の獲得を目的としており、まずはフォロワー数を増やしたい場合に効果的。

Twitter広告の設定

Twitter広告の料金

事前に設定した「ユーザーのアクション」ごとに支払う形となっており、広告を掲載しただけでは料金は発生せず、その広告を見てユーザーがとったアクションによって料金が発生するシステム。

発生する料金はオークション形式が採用されており、自分自身や、競合企業が設定した予算や入札額、広告の質等によってリアルタイムに金額が変動する。

あらかじめ1日あたりや全体の予算設定をしておくことで、狙った予算分だけ広告を出稿することが可能。

キャンペーン目的と課金方式

  • ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン
    • Webサイトのリンクがクリックされるごとに料金が発生
  • フォロワー
    • フォロワーがひとり増えるごとに料金が発生
  • ブランド認知度の向上
    • インプレッション数単位で料金が発生
    • その後のアクション(リツイートやリプライなど)は課金対象外
  • ツイートのエンゲージメント
    • 料金はプロモツイートで獲得したエンゲージメント数に対して発生
    • インプレッション(広告表示)だけでは課金されず、また初回以外のエンゲージメントなどにも料金は発生しない
  • プロモビデオ再生数
    • 料金はキャンペーンで得られた動画の再生数に対して発生
    • 動画を再生したとみなす基準は以下の通り
      • タイムラインで動画の画面が50%表示されている状態で、2秒間視聴された
      • フルサイズ表示(全画面表示)またはクリック操作された
  • アプリのインストール数
    • アプリのクリック数またはインストール数に対して料金が発生
  • アプリの起動回数
    • アプリのクリック数に応じて料金が発生

ターゲティングできる項目

  • 地域ターゲティング
  • 言語ターゲティング
  • 性別ターゲティング
  • 端末ターゲティング
  • フォロワーターゲティング
  • キーワードターゲティング
  • 行動ターゲティング
  • インタレストターゲティング
  • テイラードオーディエンスターゲティング

Twitter広告のフリークエンシーキャップ

Twitter広告でのフリークエンシーとは、1人のユーザーひとつのプロモツイートを見る回数を指す。

Twitterではユーザーの利便性を考慮し、タイムライン上のプロモツイートの表示回数に上限を設けており、プロモツイートがタイムライン上部に固定して表示されるのは1度だけで、その後は他の通常のツイートと同じようにタイムライン上を流れていくようになっている。


参考URL